旬どき うまいもの自慢会 みやぎ

archive [2006.08]

近海の旬な魚を探る

みなさん、いかがお過ごしですか?ここ宮城では朝夕と昼との温度差に開きがでてきて、時おり吹く風は秋の気配を感じさせます。全国の天気予報を見ていてもまだまだ暑いところがあり、縦に長い日本列島が北から変化してきている様子を感じとれます。
今回は、塩釜や松島沖周辺で獲れたの魚を紹介させていただきます。第2回目の時に鮪を紹介させていただきましたが、伺った塩釜魚市場の方から

「午後からはこの辺でとれたもののせりもあるんです」

とのこと。話によると近くの漁港の方が漁を終えて午後から塩釜魚市場に水揚げし、せりを行っているようです。
 「今の時期は、近隣にはどんなものが水揚げされるのだろう?」
この時期にあがる地ものの魚に興味が沸き、またまた塩釜魚市場へ向かいました。
 市場に近づくと船着き場に水揚げを行った漁船が並んでいるのがわかりました。時おり吹く風は潮の香りを運び、また、市場の前の海の水面をキラキラと銀色に輝かせてきれいでした。近くの護岸では釣りを楽しんでいてのどかな風景です。
 
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せりは2時頃からということでしたが、少し早めに到着。さっそく水揚げされた魚を見させて頂きました。
 見てすぐにわかったのは、イナダ(出世魚でイナダ → ワラサ → ブリと呼び名も変わります)、鰯(いわし)、アンコウ、アナゴなど、10種類以上の魚がまわりの水槽に分類されていました。
まだ、せりも始まっていないので近くにいる方に伺いました。

 「これらはどのような漁で獲るのですか?」 
 「刺し網漁だよ」
「刺し網漁」とは、平面の網を魚の居場所に仕掛けて魚が絡まり獲れる漁法でバレーボールのネットのようなイメージです。
ついでにひとつひとつ魚の名前を聞いて見るとイシモチ、ドンコ、赤ベロなどの名前を教えて頂きました。
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赤ベロなんてほんとに舌(ベロ)のようです。

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 この日の水揚げで一番獲れていた魚はカレイやひらめでした。たくさん並べられた水槽の中にそれぞれ上下重なり合っていています。中でも60cmを超えているような大きなものに目を奪われます。
「大きい!」
仙台湾や松島湾などの比較的浅いところの砂地は、カレイやひらめが成育する環境が整っていて条件が良いようです。宮城県では子持ちの「なめたガレイ」を煮付けて正月に食べる風習があり、正月料理には欠かせない魚として有名です。そのため、12月になると「なめたガレイ」は正月が近づくにつれ価格が上昇し、普段の倍以上になったりします。
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 「この時期のカレイはね、刺身が美味しいよ。」
 「どうしてですか?」
 「冬になると卵をもってしまうからね。今の頃が身は厚くて美味しいんだ」
新鮮なものは美味しいということは当然ながら、一番の美味しい時期があるものだなぁと感心。
まだ、せりまで時間もあり、近くの方がさらに教えてくれました。

 「この魚は、ウン万円/キロの値がつくこともある高級魚だ!」
 「ハダガレイって言う名前なんだ」  
調べると「ハダガレイ」は地方名でよく知られている名前は「ホシガレイ」でした。
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種類ごとや大きさごとに分けられてせりが始まりました。午後2時になるとせりが始まり、これらが次から次へと競り落とされていきます。
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せり落とされた魚は、水槽が積まれた生鮮魚を運べる特別なトラックに移されていました。
ここで競り落とされた魚はほとんどが県内で消費されているとのこと。獲れたての新鮮な魚を食べて「美味しい!」と顔をほころばしているのが想像できます。そうだ!今晩は仕事の帰りに塩釜市内のお寿司屋さんへ寄って、大好きなカレイのエンガワを浦霞(少し冷やした辛口浦霞なんかがベスト!)でゆっくり味わってみようかな。

夏バテ防止 秘伝のタレと鰻で夏を乗り切る

毎日、暑い日が続いております。皆さん、暑さに負けてませんか?
トミヤは、30度を超す暑さで食欲も湧かず、毎日麦茶ばかり飲んでいます。たくさん飲み過ぎて身体もバテバテという感じです。

 「早く涼しくならないかぁー」

などと社内を歩いていた時に、ふっとひらめきました。
「そうだ、今回は夏バテ防止ということで鰻にしよう!」 
実はその昔の松島周辺は、干潟や沼などが干拓されるまでは鰻の名産地だったようです(今は天然物ではなく養殖物となりました)。そのため、今でも松島海岸沿いには鰻料理店が並んでいます。
汗をふきふき、社長に話をしたところ夏バテのトミヤを前にして、気の毒におもったのか、その甲斐あってなんとか了解いただきました。

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さて、さっそく鰻が食べられるところへ向かいました。場所は、当蔵隣にある割烹「中長 TEL022-364-3188( /shops/2006/06/post-9.html )」さんです。割烹「中長」さんは、ウナギ料理専門店から始まった明治時代開業の90余年の歴史のある老舗中の老舗です。創業以来、継ぎ足しながら絶やさず続く秘伝のタレが自慢です。

鰻の特別メニュー表からセレクトしたのは、「うざく」と「鰻丼」です。

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「うざく」は、「キュウリ」「ミョウガ」「じゅんさい」を酢の物にして、蒲焼きにした鰻をひと口サイズにしてその上に盛りつけられています。どれも夏を代表する食べ物です。
「じゅんさい」は、ゼリー状の透明な粘膜に覆われていて独特のヌメリがあり、淡白な味と「つるん」とした舌触りが珍重されています。
薄くスライスされたキュウリの上に「じゅんさい」「ミョウガ」その上に温かい鰻をのせて早速いただきます。

「????」

びっくりです!口にいれた時に広がる酢の少し甘い感じがスライスされたキュウリの食感とよく合います。その味わいに続いて「ミョウガ」の食感と香りが口の中に広がりすっきりとさせ、こってりしているはずの鰻がさっぱり食べられるのです。鰻の「こってり」が苦手の人もいけるかもしれません。

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飲み込む時には、「じゅんさい」の「ぷるん」とした感じが「つるん」と喉ごしを過ぎていくのが分かります。冷たい食感と温かい食感の両方が味わえるなんて、なんだかとっても贅沢で美味しい食べ物だと思います。次にやってくる「鰻丼」を食べる前の食欲増進にもなりました。

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お酒は、店長オススメの「辛口浦霞(/items/2014/07/karakuchi-urakasumi.html)」をオーダーしました。


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そして、いよいよ真打ち登場!!「鰻丼」です。
見ての通りふっくらしているのがよく分かります。見ただけで美味しそうなのが分かります。創業以来かわらない秘伝のタレとその香り、焼き加減が丁度良く香ばしさがたまりません。ふっくらさせるために一度蒸して鰻のあぶらを落としてからタレをつけて焼くそうです。
いただきます!


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ふっくらした鰻の身とタレが少しかかったご飯が美味しい。重厚なしっかりした味わいが舌に残ります。
「う?ん、美味しい!」
口の中に残るこってり感があるうちにほど良く冷えた「辛口浦霞」をひとくちいただきます。
 「お酒も美味しい!!」
口にしたお酒がさらに美味しくなりました。
「辛口浦霞」は、ほのかな香りとすっきりとした味わいの辛口タイプです。鰻の方が香りは強いですが、こってり感をピシリとキレよく運んでくれています。これは、お酒も鰻もどんどんいけてしまいます。辛口のキレの良さが光るオススメの組合せです。

「あぁ、鰻が半分なくなった・・・」と思ったとたん、

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「鰻を発見!!」
そうです。この「鰻丼」は、ご飯の中間層にも鰻を挟み込んでいるのです。鰻好きの心理を捉えた実に心憎い演出でした。
アツアツの鰻とご飯を口にほおばり、ほどよく冷えた「辛口浦霞」を飲む組合せは贅沢な感じがしました。
あぁ?、この夏も乗り切れそう。また、頑張ります!