旬どき うまいもの自慢会 みやぎ

三陸のブランド食材を味わう

皆さん、こんにちは。
背筋が伸びる凛とした冷たい朝の空気の中、わが街・塩釜市の花である「白菊」が本社蔵場内できれいに咲きました。街路樹の紅葉が散り始めている中で、「白菊」の白い大きな花が気持ちを温かくしてくれています。
syun_sirakiku.jpg" syun_sirakiku2.jpg" syun_sirakiku3.jpg"

 さて、今回はこの時期になったら一度行こうと考えていたところ。それは、7月24日のブログでせりの活気ある風景を紹介させて頂きましたが、魚市場に接岸された漁船からマグロがクレーンで吊り上げられて、せり場に並べられる様子を見てみたいと思いました。
小耳にはさんだ情報で「ここのところ毎日、水揚げされている」ことが確認されたので朝の5時に市場へ向いました。

この日は2隻の船が入港していました。水揚げされたのはメバチマグロ80本位、ダルマ、ビンチョウマグロが1100本位の生マグロです。前回の訪問時より魚の数が多く圧巻です。
塩釜魚市場に水揚げされるマグロは、以前のブログでもご紹介しましたが、三陸沖の黒潮にのって日本近海を北上してくるところを巻き網や延縄で獲られたものです。そのマグロは冷蔵され生のまま塩釜港に水揚げ、そして、せりにかけられます。
特にこの時期で注目すべきは「三陸塩竃ひがしもの」の名前で商標登録をおこないブランド化を目指している、メバチマグロです。この日もたくさんのメバチマグロが獲れたようです。
syun_funeage.jpg" syun_funeage3.jpg"

写真を見てください。大きなクレーンに大小のマグロ5?7匹をつるし、大きく旋回します。

syun_funeage4.jpg" syun_funeage5.jpg"

マグロの内臓が素早く処理され、それから計りにかけられます。そして、素早く仕分けされ、せりをおこなう場所に並べられます。

syun_magurosyori.jpg" syun_mekatahakari.jpg"

午前6時を回っても水揚げ作業はまだまだ続きますが、せりがおこなわれる午前8時までにはすべて終了します。

syun_asayake.jpg" syun_o.jpg"

大きさの順に並べられていくメバチマグロの列の前で、運んできた人に質問してみました。

「どのようなマグロが良しとされるのですか?見た感じ同じなんですけど」
「んだね、このあたりが丸々太ってるヤツだっちゃ」

指をさしたところを比較してよく見ると尻尾から胴にかけてスリムなマグロとぷくりとして丸々としたマグロの違いがありました。言われるまで気づきませんでした。まるごと一匹買う時は参考にしてください!(一般の人は買わないですよね)
メバチマグロはホンマグロのような高級魚ではありませんが、サンマやイカなど豊富な餌を食べながら北上してきたものは、赤身の部分にも脂が広がっていてとても美味しいとのことでした。

このような話を聞き、刺身が好きな自分はさっそく食べる手配をすることに決めました。
いつもおじゃましている塩竈料理「翠松亭」さんへ電話します。

「‘三陸塩竃ひがしもの’が食べたいのですが、ありますか?」

と聞いたところ
 「あります」ということで、善は急げでその日の夜に伺いました。

お店に入り、カウンターに腰をかけるやいなや、さっそくマグロの刺身を赤身で注文しました。そして、もう一品「シメサバ」を注文しました。注文したシメサバは、あの「関サバ」と同じくらい美味しいとされている「金華サバ」です。「金華サバ」は三陸の金華山沖周辺で水揚げされる大型の真サバで、獲れる地域やサイズを限定して出荷されています。

まず最初にきたのは「三陸塩竃ひがしもの」(メバチマグロ刺身)でした。
見てびっくりです!つやつやした感じが写真から伝わるでしょうか。
syun_higashimono.jpg" syun_higashimono2.jpg"

ひと切れをつまんで醤油を少しつけて口にいれます。
 「!!!ほんとに赤身?」
脂が想像以上にのっていてびっくりです。「赤身」を頼んだのに「赤身」というより半分「トロ」のような食感でとても美味しい。これにワサビを少々加えて食べるとマグロの美味しさがさらに伝わってきました。

syun_kinkasaba.jpg" syun_kinkasaba2.jpg"
 次にシメサバ(金華サバ)です。サバというとあっさりした青臭い淡白なイメージでしたが、食べてみるとまったく違いました。青臭さがなく脂ののった身の旨さを、しっかりと感じることができました。


 「ワサビの隣にあるのは、和からし?」
翠松亭のカウンタごしからオーナーの井上さんが
 「そうです。美味しいですよ。試してみて」

’えぇ?、刺身にからしですかぁ・・・’
と思いつつ試しに食べてみるとこれが不思議!よりいっそう旨味を感じることができる組合せでありました。

syun_yamahai1.jpg" syun_yamahai2.jpg"


この日のお酒は、メニューから「山廃吟醸 浦霞」を選びました。このお酒は、流通ルートが限定されている商品です。「山廃吟醸 浦霞」の特徴でもある、少し酸味のあるほどよくコクのある旨味が少々醤油をつけた、脂ののった刺身の旨味にぴったりと合いました。お酒の持つ個性が口の中で食材の個性を包みこみ、新しい味わいを感じることができました。

「三陸塩竃ひがしもの」も「金華サバ」のどちらも脂はのっていますが、しつこくない美味しい食材でした。「マグロ」「サバ」は普段も食べることはできますが、ブランド食材として銘をうったこのふたつの素材は、この季節ならではの旬の食材です。機会があればぜひぜひ召し上がってみてください。

この日は寒かったこともあり「山廃吟醸 浦霞」の次に木桶仕込み山廃純米酒 を「ぬる燗」で頂こうとしましたが、嬉しいやら悲しいやら、好評につきお店では終売となったようでした。お燗のやさしいぬくもりが恋しくなる季節です。これからは燗酒もぴったりの季節です。お燗に合う「旬どき」料理もご紹介したいと思います。