旬どき うまいもの自慢会 みやぎ

archive [2007.12]

第6回【冬の集い】を開催しました

皆さん、こんにちは。企画課のトミヤです。
「旬どき・うまいもの自慢会・みやぎ」ー冬の集いーが12月22日に開催されました。
開催地は、宮島(広島)・天の橋立(京都)と並ぶ日本三景のひとつであり、特別名勝に指定されている松島です。
松島は、その素晴らしい景観とともに国宝に指定されている瑞巌寺や五大堂などが有名で知られています。今回は、その五大堂を間近に望むことができる「牡蠣庵(かきあん) (松島町字町内112 電話022-354-4016)」でおこなわれました。

当日は12時からイベント開始です。準備のために早めに「牡蠣庵」へ向かいます。本社蔵のある塩釜から松島へ国道45号線を東へ、入り江や海岸沿いの道のりを走ります。

「晴れて良かった!」

天気は上々。
入り江や小島が浮かぶ穏やかな海が太陽の光をうけてキラキラと水面を揺らす景色を到着するまでの間に楽しむことができました。

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「牡蠣庵」は松島の観光名所が集まる目抜き通りにあるため、1階入口前はたくさんの人が行き交います。でも、会場は3階で人々の喧噪をよそに松島の景観を静かに楽しむことができます(この眺望も会場選定の決め手のひとつでした!)。
「牡蠣庵」さんは、1階の入口にも「牡蠣庵」と書かれた看板があるだけで、一見わかりにくいためスタッフがお出迎えさせて頂きました。

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イベントは、予定通り12時にスタートしました。
始めに弊社の佐浦社長が挨拶した後、「牡蠣庵」を経営されている松島蒲鉾本舗 の朱取締役からご挨拶を頂きます。

「牡蠣庵」は、牡蠣の本場である宮城で牡蠣づくしの料理を堪能して頂きたいという思いから『最も美味しい旬の時期だけにこだわり暖簾をかけるお店』として4年前にオープンしたということでした。「期間限定(12月1日から2月末迄:予約制)で訪れるお客様をもてなす」一期一会の精神で、始まる前から期待も高まります!

乾杯酒は「大吟醸 浦霞 」です。「大吟醸 浦霞」は、2007年の秋に実施された「第25回 全国酒類コンクール」の吟醸・大吟醸部門において、専門委員による審査結果と一般公開ティステイング投票結果集計でともに第一位となったお酒です。新聞等に掲載された事がさらに評判を呼び品薄状態になってしまいました。
乾杯の挨拶は、今日のイベントに最初に来場された方にお願いをして、声高らかに乾杯の発声をして頂きスタートしました。

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先付け:ほたての薫製、鮪のカルパッチョ、クリームチーズ

先付けは、洋風でした。皆さん乾杯の大吟醸酒と合わせて舌鼓を打ちます。ほたての薫製は小さくて一口サイズでしたが、ほたての味わいがしっかり凝縮されていました。クリームチーズも牡蠣のエキスに生クリームを加えた特製で、どれも食事の始まりとしては最高でお酒も進む美味しい組合せでした。

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二品目:牡蠣の産地食べ比べ(宮城県/奧松島産、気仙沼産 岩手県/大槌産)
お  酒:純米吟醸酒「 浦霞禅

この日の料理の中でダントツの一番人気でした。三つの産地の牡蠣がとれたてを食べられるなんて、牡蠣好きには嬉しくて楽しい盛り合わせです。器も大きくて豪華さがあります。
入荷先の状況で産地が変わるという事ですが、今回は奧松島産・気仙沼産・大槌産(松島からリアス式海岸をそのまま150km近く北東の岩手県沿岸部ほぼ中央の位置)でした。
この三つの産地に共通して言えることは、沖合い(宮城県北部から岩手県)が世界の三大漁場と言われるほど海の幸の宝庫だということ。プランクトンが豊富で流れも早く、牡蠣が育つ沿岸部は水がきれいに保たれます。そして、山からは豊富な栄養分を含んだ水が川を流れ海に注ぎ込まれています。
恵まれ環境で育まれた「牡蠣」は、海と山の自然の恩恵をうけた東北を代表する食材のひとつです。

「牡蠣庵」さんから

「レモンはお好みで!そのまま『生』でも美味しいです。産地が違うことで微妙に味わいが違います。皆さんの舌で感じ取ってください」

との説明がありました。

どれも乳白色で味にはそれぞれ微妙ですが、特徴がありました。大槌産は少し小ぶりでしたが、気仙沼産、奧松島産はそれよりも大きく、ふっくらとしていました。
牡蠣が口の中に入るとツルンとした感じで舌にのってきて、みずみずしい自然な海の塩気が口の中に広がります。

地元びいきもあるかも知れませんが、佐浦社長は

「やはり奧松島産が旨味もあって、ミルキーな感じで一番おいしい!」

と言っていました。

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ほどよい香りとまろやかな味わいのバランスのとれた浦霞禅との相性がばっちりです。
今日のイベントに合わせて、松島でしか販売されていない墨絵で描かれた瑞巌寺のオリジナルラベルの浦霞禅を提供いたしました。

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三品目:牡蠣の海水焼、かまぼこ
お  酒:にごり酒

三品目は、獲れたての牡蠣を炭火で焼きました。牡蠣がバチバチ音を立てて焼き上がっていきます。炭火で火が通った牡蠣に醤油を少し香りづけ程度にたらすと香りがふわりと広がります。磯の香りと醤油の香り・・・。これだけでもお酒飲めちゃう、と思えたくらいでした。

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お酒は、イベント前日に搾ったばかりの「にごり酒」です。ごく一部の限られた飲食店様向けにしか出荷されていません。この季節にしか味わうことのできない季節限定酒でした。アルコール分は15度から16度と高くありませんが、若々しいフレッシュな口当たりと甘さを感じさせる飲み口のいいお酒です。
焼き牡蠣の本来の旨味と少量の醤油の風味がにごり酒とバランスよく合っていました。にごり酒は昨年の「冬の集い」に続き提供されましたが、今回も大好評でした。

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このにごり酒を少したらすと甘くなるということで実践してみると・・・。
不思議です!ほのかな日本酒の香りが立ちこめ牡蠣の旨味が増した感じがしました。

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串にさされた蒲鉾も炭火で焼きます。これもなかなかうまく焼けなくて、楽しそうでした。

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最初は静かに始まったイベントも中盤に入ると、皆さんでうち解けてあちこちで盛り上がっていきます。気分が盛り上がったところでは、参加者のおひとりが「大漁唄いこみ」を歌い始めてみんなが手拍子するという光景もみられるほど盛り上がっていきました。

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四品目:牡蠣フライ

サクサクした衣の内側は、アツアツで牡蠣の美味しさが凝縮されていました。そして、特製マスタード・タルタルソース、特製トマトソースで頂きました。
トマトソースも少しピリ辛ですがタマネギの甘さが加わっていて、ただ辛いだけじゃない。美味しい。2つのソースは、どちらも牡蠣の美味しさを活かすソースであること・・・。ほんとにおすすめです。
サラダにも特製ごまドレッシングがつきました。こちらもサニーレタスの苦味がごまソースと合わさり口の中をさっぱりさせてくれました。
        
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五品目:牡蠣プリン    

一見「茶碗蒸し」ですが、食べてみると「プリン」と命名した理由がわかりました。「牡蠣プリン」は、確かに甘いです。でも、この甘さは野菜からくる甘さ!そう、玉葱をじっくり炒めて甘さを引出しているのです。その工程を朱取締役に教えて頂きました。
玉ねぎのみじん切りを薄いあめ色になるまでじっくり炒め、牡蠣の剥き身と一緒に卵や生クリーム・塩・こしょうなどを加えてひとつにして蒸し上げます。
こうして「書く」と簡単ですが手間と時間をかけてできる料理は、特に女性には大変好評でした。
使用された素材がそれぞれ繊細に口の中で広がり味合うことのできるこの感じは、他では味合うことができない逸品でした。
    
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六品目:かき鍋
お  酒:純米辛口浦霞

純米辛口浦霞は、お燗でお楽しみ頂きました。常温を希望される方は常温で・・・。
会場は、牡蠣焼きや鍋の湯気と参加の皆様の熱気で暑くなりました。
会場が暑すぎてお燗のリピートの注文が少なかったのですが、逆に「冷や」で持ってきてという注文もありました。
テーブルによっては「お燗」したものと「常温」の違いをお楽しみ頂けたようで良かったです。

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七品目:牡蠣ご飯

ここまでくれば、とても満足してお腹もいっぱい・・・。でも、七品目が残っていました。
「食べられるかなぁ」という不安も必要ありませんでした。「牡蠣庵」さんは、なんと!特別に牡蠣ご飯をおにぎりにして、持ち帰り用に包んで提供してくれました。
なんという心くばりでしょう!びっくりしてしまいました。
炊き込みご飯は、牡蠣の粒がひとつ食べやすいサイズで入っていました。


最後にアンケートを記入いただき、乾杯の時に飲んで頂いた「大吟醸 浦霞(720ml)」があたる抽選会をおこないました。そして、松かま本舗さんからも「抽選会にどうぞ」と景品を用意して頂き、大変な盛り上がりでした。

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さらに、社長が持参した「おちょこ君(日本酒造組合中央会イメージキャラクター)」のかわいい携帯電話のストラップも追加され、サプライズが最後まで続いて盛り上がりました。

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最後に参加された方の悦びの声をご紹介いたします!

    ・満足です。牡蠣の旨味が日本酒とあっている。日本酒にうまくマッチして美味しかった。
    ・酒席から松島湾の風光明媚を満喫できて感無量です。
    ・全てOK。心づくしの感じられる会でした。 
    ・美味しかった。牡蠣GOOD!           
    ・日本酒はもとより牡蠣料理を含めて、とても良かった!
    
今回は、「牡蠣庵」の皆様が「旬どき」の主旨に共感してくれて、特別なメニューとしてご協力頂きました。そして、経営先である「松島蒲鉾本舗」さんからは、参加者全員にもれなく蒲鉾がお土産として用意されました。
心づくしのおもてなしと様々な気配りに感謝します。いろいろと勉強させて頂きました。ありがとうございました。

 冬になると引きこもりがちになり易いですが、身体を暖かくして皆さんも地元の名勝と旬を求めて「牡蠣庵」の暖簾をくぐってみてはいかがでしょうか。きっと雪が降っても「牡蠣庵」からのぞむ松島の景色は素晴らしく、温まる食事とおもてなしでホカホカになって帰ることができます。是非、お勧めします!(予約を忘れずに・・・)。

来年も宮城の旬を求めていきたいと思います。それでは。企画課のトミヤでした。
ブログの感想やお勧めの食材の情報があればご紹介ください。お待ちしております。
来年も頑張りますね。皆様も良い年をお過ごし下さい。

「ボッケ」を食べてみたかった

みなさん、こんにちは。企画課のトミヤです。
「旬どき?」のブログがなかなかできず、大変失礼いたしました。満を持して“地元みやぎ”の情報を発信いたします。
さて、本年も早くも12月を迎えましたが、今月は1年の中で一番お酒が出荷される月です。弊社でも出荷作業が大変忙しく、まさしく「師走」らしい雰囲気でいっぱいです。12月は、本社蔵のある店舗も29日まで営業しております。年末やお正月のお酒のお買い求めがございましたら、是非お立ち寄り下さい。お待ちしております。
年末の忙しい雰囲気から状況から逃れ、ひと息つくために向かった先は「大衆割烹 さかえ (仙台市宮城野区福田町1?1?15 電話022-259-3873)」でした。


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今回、ここでご紹介する食材が「ボッケ」です。ボッケとは地方名で正式には学名ケムシカジカ(カジカ科)と言います。「ボッケ」という呼び名も宮城県全域で通じるのかといえば、そうではないらしく

「宮城県南部にある閑上(ゆりあげ)という漁港では『ミツハラ』と呼ぶよ」

と聞き、調べればまだまだ地方名が他にもたくさんありそうです。

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「ボッケ」は、当蔵のある塩竈の隣町の七ヶ浜近海にも多く生息し、10月中旬から11月中旬に多く捕獲されます。肉は白身でしまっていて味が淡白なので、煮付けや鍋物にも良く使用されます。あまりに旨くて、鍋を箸で突っついて壊してしまう程美味しくて、「鍋壊し」と言われるほどの魚らしいです。鮮度の良いものは、刺身や肝合えが美味とされています。
七ヶ浜町では毎年「ボッケ祭り」が盛大に開催されます。今年は11月11日(日)に開催されましたが、残念なことに参加することが叶いませんでした。
そこで、弊社社員の某氏が行きつけのお店のひとつに、この時期でも食べられるかどうかを聞いてくれると事になり、「大衆割烹 さかえ」の阿部親方を紹介して頂きました。親方の阿部さんは見かけは怖い(親方、ごめんなさい!)ですが、本当は優しく「さすがっ!」と手を打ちたくなるほどの腕前でした。

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訪問した当日は、お店に入るとカウンターに大きな生簀がありました。中を覗くと、トミヤには「沢庵」に見える物体が入っていました(もちろん、沢庵ではありません・・・)。

「親方、水槽になぜ沢庵入れてんの?」

親方はキョトンとして、暫くすると

「バガ!これは沢庵でねくて、ミル貝っつうの!」

「いやぁ、水槽の中の浄水に沢庵が良いのかと思ったぁ!」
こんな大きな太い「ミル貝」をみたことがなかったので、びっくりしました。

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ミル貝と同じ水槽の中にいる「ボッケ」は、見るからにグロテスク、そして凶暴そう!恐い顔・・・。
生簀の中に入っている「ボッケ」は、悪食で何でも食べそうです。「これ美味しいのかなぁ???」と疑問符がたくさん、頭の中でいっぱいになりました。疑問を解決するべく、すぐに取り上げて調理してもらいました。

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鍋の火をかける前です。先程の「ボッケ」がさばかれて一匹収まっています。人参なんかも「亀」の形にして、鍋の楽しさを演出していました。味のベースは、味噌です。なんだか、準備段階の鍋の盛りつけだけで先程の疑問符は頭の中から消えていきました。美味しくなりそうです。

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鍋が煮える前には「ボッケ」の刺身が登場!
お皿には河豚の刺身のような薄造りです。身はアイナメのようなしっかりした食感ですが、醤油を少しつけたところでの口の中での味わいは、トロのような甘さが伝わってきました!なんとも言えない美味でした!

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そうこうしている間に鍋も煮えました!「ボッケ」の不細工さを強調する皮には、ゼラチンがタップリ、身の方もホクホク感があり最高でした。ボッケ一匹分の魚の旨味が余すところなく、味噌の出汁と一緒になり汁だけでもオイシイ!身体も温まりリラックスしてきます。

周囲でも鍋の湯気があちこちで見られます。来店のお客様に鍋の注文が多い。なぜ?寒いから?
阿部親方が鍋で使用する鍋の出汁の水は、親方と奥さんで店がお休みの時に、わざわざ山形県境の山奥まで行って汲んでくる湧き水!だそうです。
この水がまろやかで旨かった!これが鍋の注文が多い理由ではないかもしれないけど、ひとつひとつの「こだわり」の積み重ねかなぁ、と感じました。

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ここで阿部親方のウンチクが始まりました。
「七ヶ浜漁港は30数年前、隣りの仙台新港が出来たとき海流が変わり海産物、特に「うに」「ワカメ」などが数段美味しくなった。浦霞も七ヶ浜の井戸水を利用しているんだろ、七ヶ浜産の魚介類にはピッタリだべー」
そうでした。浦霞は、その昔から七ヶ浜の井戸水を大切にして利用してきています。
うーん、なるほど。七ヶ浜産魚介類と浦霞のお酒は、良い組み合わせですね。
この時は、地元でのみ流通している普通酒「栄冠 浦霞」を頂きました。やはり「ボッケ」とは好相性でした。

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12月22日には、年内最後の「旬どき・うまいもの自慢会・みやぎ」があります。開催に向けてラストスパートできそうな元気をもらえた楽しい一時でした。