| 浦霞本社蔵杜氏 小野寺邦夫(おのでらくにお) | ||
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昭和31年 岩手県生まれ 昭和50年 宮城県気仙沼市の(株)角星(酒銘:両国)へ 冬期間のみ蔵入り。 昭和56年 6月と9月のみ浦霞へ勉強のため蔵入り。 昭和63年 南部杜氏」の杜氏免許取得 平成5年 浦霞入社 平成7年 浦霞本社蔵副杜氏 平成9年 浦霞本社蔵杜氏 |
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| Q:酒造りをするきっかけを教えてください。 |
A:私は農家の長男で、冬期間の仕事がなく、父の友人の紹介で(株)角星に蔵入りしました。特に酒造りをしたいとか、酒造りに興味があったわけではありませんでしたが、6、7年が過ぎた頃から酒造りの楽しさや面白さがわかってきました。 |
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| Q:どのようなきっかけで浦霞へきたのですか? |
A:昭和和56年から6月と9月に勉強ということで、浦霞に手伝いに来ていました。平成5年に,矢本蔵ができるので鈴木杜氏は矢本蔵に、そして私には本社蔵で平野杜氏の後継者にという話がありました。 私自身の年齢も考えて、今が転機の最後のチャンスと思いました。また、これまでより大きい蔵で、全国に名の知れた蔵でどこまでできるかやってみたいと思い浦霞に入社しました。 |
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| Q:初めて酒造りに携わった時のことを教えて下さい。 |
A:昭和50年12月に気仙沼市の(株)角星に蔵入りした時が初めての酒造りした時でした。杜氏を入れて蔵人が7人で酒を造りました。製造数量は、1000石弱だったと思います。 酒造りというのはどういうことをするのかもわからず、仕事をしていても何をやっているのかもわからなかったことを覚えています。朝早く起きたことがなかったので、眠くてそれが大変でした。同じ年代の人がひとりもいなかったので、20才も30才も年上の人と話をしていました。 夕食にはみんなで晩酌をするのですが、晩酌にはホーローのやかんで燗をつけた熱燗を飲んでいました。それまで日本酒を飲んだことがありませんでしたので、それを飲むのがなれないでいやだったことが記憶にあります。今では、11月頃、肌寒くなってくると、熱燗ほどではないのですが、ぬる燗の酒が飲みたくなります。また、飲んでいるとあの頃のことが思いだされます。 |
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| Q:酒造りをして嬉しかったことを教えて下さい。 |
A:麹、酒母、醪と係をしてきましたが、基本にあった良いものを造った時でした。先生方に見ていただき、良い麹だとか、良い酒母で香りも良いと言われた時です。 醪係の時は順調に酵母がうごいてくれている時ですが、特に踊りの時、酵母が動きはじめた頃が嬉しいし、好きな時です。いろいろな鑑評会がありますが、入賞したり金賞や優等賞に受賞した時が嬉しかったです。 |
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| Q:杜氏免許を取得した時の感想をお聞かせください。 |
A:頭役をはじめて一年目だったので、合格しないだろうと思っていました。勉強の方はやるだけやったのですが、経験がまだすくなかったのであきらめていました。合格ということを聞いた時は信じられずうれしかったです。 |
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| Q:平野製造部長についてお聞かせ下さい。 |
A:ひとことで言うと、仕事そして人生の師匠です。私にとって、酒造りのおもしろさ、楽しさ、厳しさ、いろいろな技術、そして杜氏とは、リーダーとは全部教えられてきたと思っています。 初めて会ったのは昭和56年3月に勉強のため手伝いに来た時でした。第一印象は、心のやさしいぬくもりのある人だと感じました。仕事の厳しさもありました。一緒に仕事をしてきた人から聞きますと、こわい人だと言う人もいました。 しかし、私の気持ちは今でも最初の印象から変わらないです。全国でも5本の指にはいる杜氏さんです。平成5年に入社してからも 仕事していく毎に酒造りの深さを教えられました。毎年毎年、米の出来が違います。造りもそれに対応して、いろいろな酒を造る技術をもっている人です。 |
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| Q:どのようなことに気をつけて酒造りをしていますか? |
A: 1)仕事をしてくれている人達のチームワークを良くするようにしています。和釀良酒などと言いますが、人間関係が良くないと酵母が機嫌良く働いてくれないように思えます。 2)事故とか、怪我とか、火事のないように気をつけています。蔵内にはタンクの上とか、中とか、足場など危険なところがいっぱいありますし、電気やガスも使用しているので気を付けなければならないところが多いです。 3)酒造りは、いろいろな判断や決断をしなければならない時があります。間違わない良い判断や決断を常に自分自身でみがくようにしています。 4)酒造りの基本をしっかりとみにつけること。基本さえしっかりしていれば、どのような酒造りにも応用できると思います。また、何かがわからなかった時、わからなくなった時は基本にもどって考えてみることを心がけています。 |
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| Q:蔵人たちにどのような心掛けで酒造りをして欲しいですか? |
A:それぞれの担当の仕事をどこまでも深く考え、追求していこうとする心かけをもってほしい。話では通じない面をもっているのが酒造りです。担当以外の仕事も多いですが、どのような仕事をしても自分のためにならないということは無いと思います。その時にはわからないことや、役にたたないと思うことがあるかもしれませんが、いつか自分の為になることばかりだと思います。 | |
| Q:蔵人たちにどのようなことを期待しますか? |
A: 1)若い人が多いので、何年後かには南部杜氏協会の杜氏試験に挑戦してほしい。 2)副杜氏にそして杜氏にと目標を持って仕事をし、その目標どうりになってもらいたい。 3)仕事の中でのおもしろさや楽しさを多くつくってほしい。おもしろさや楽しさを自分自身で知ることができる時に、酒造りが少しずつ自分のものになっていくのではないでしょうか。 |
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