旬どき うまいもの自慢会 みやぎ

ちぢみほうれん草の甘さの秘密

みなさん、こんにちは。企画課のトミヤです。
厳しい寒さが続きます。1月下旬には雪が積もりました。その日の午前中は晴れていましたが
午後からの天候が急転直下で変わり、強い風に雪が混じるという状況となりました。
「あっ」という間に周囲を白一色に変えてしまいました。

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「風とともに去りぬ」は映画ですが、「風とともにあたる」冷たくて痛い雪は、傘は役に立たず顔を
下へ向けていないと歩けないくらいでした。
映画なら「カット!!」という声と同時に収まるはずの吹雪もこの日はおさまらず、帰宅は大変で
した。こんな日でしたが、家では旬な食材が待っていてくれました。

「ちぢみほうれん草」です。関東から東北地方にかけて生産される冬野菜を代表する食材のひと
つです。3月の「旬どき・うまいもの自慢会・みやぎ ?春の集い?」に協力して頂くことになった
斎藤緑さん(宮城県で初めてベジタブル&フルーツマイスターを取得された方です!)に「ちぢみ
ほうれん草」をブログで取上げることを打合せの中で伝えると「旬な食材です。いいですね!」と、
言われて太鼓判を押された気持ちになりました。
「縮んだ葉」や「短い茎」は、見た目から良くないなぁと判断してしまいますが、食味が良いことで
最近は人気の食材です。

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秋に種をまいた後、2カ月から3カ月位で収穫されます。霜が下りる寒さの中で葉を縮め、冬でも
日光をより多く照射するために地面を覆うように成長し、茎は普通のほうれん草よりも短いものにな
ります。

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 「ちぢみほうれん草」はいろいろ食べ方があるかもしれませんが、トミヤ家ではおひたしにします。
大根おろしに「しらす」を混ぜて上にのせて、ポン酢を少量かけていただきます。
「ちぢみほうれん草」は、苦味がなく野菜の甘さが充分に感じられます。特に茎の部分について
は、甘さが豊富に凝縮されている感じで美味しいです。
野菜の持つ「甘さ」を口の中で感じられた時には、嬉しさで「う?ん(美味しい!)」と呻ってしまい
ました。誰かに伝えたい、この野菜の「甘さ」を・・・。

「ちぢみほうれん草」は、寒さに負けないように水分を減らし糖度を上げることによって自らの凍結
を防ぎます。厳しい環境を耐え抜いた故の野菜の「甘味」に感動です。寒さが強くなると美味しくな
ることから、別名「寒締めほうれんそう」とも言われているそうです。
 野菜や果物の「甘さ」を示す目安となる「糖度」で比較して見ると、「ちぢみほうれん草」は普通の
ほうれん草の倍近くあり、10度から12度と高い。時には、13から14度という、メロンと同じくらい
の糖度になることもあるそうでびっくりです。

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この日の晩酌酒は「本仕込み浦霞」を飲みました。
「しらす」の塩加減やポン酢が「ちぢみほうれん草」の甘さを引き立たせてくれます。さらに、食べた
後にお酒を飲むと「本仕込み浦霞」の特徴であるまろやかな味わいが、それぞれの素材のうま味
を感じさせてくれました。
お酒のキレの良さが口の中をリセットしてくれて、またまた「ちぢみほうれん草」を食べたくなります。
「ちぢみほうれん草」と「本仕込み浦霞」を繰り返し味わうのは最高でした。
これぞ旬の食材を味わう醍醐味といったところではないでしょうか。
この時期にしか味わうことができない「ちぢみほうれん草」を是非おためしください。


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翌日は、青い空が広がる気持ちのいい天気でした。