旬どき うまいもの自慢会 みやぎ
archive [2008.03]
皆さん、こんにちは。企画課のトミヤです。
「旬どき・うまいもの自慢会・みやぎ」春の集いを3月20日(木・祝)に開催しました。
今回のテーマは、「春野菜」。みやぎの野山の春の息吹を感じさせる食材がテーマです。
開催場所は、フランス料理店「ル・シエル(仙台市/榴ヶ岡)」です。「ル・シエル」さんは、普段から鮮度や安心で安全な食材、生命力溢れる旬な自然の恵みの素材にこだわっています。有機野菜を仕入れたり、産直市場にシェフが出向き自分で買い付けしてくるなど、野菜だけでなく魚介類も良いモノを入手するように心掛けているそうで、まさに「旬どき」のイベントにはぴったりのお店でした。
そして「今回はみやぎの『春』をもっと感じたい!知りたい!!」という事から、「ベジタブル&フルーツマイスター(通称:野菜ソムリエ)」の資格を持つ斎藤緑さんを講師として招き、みやぎの春野菜の魅力についてセミナー形式でお話をして頂きました。「みやぎの春野菜」の関心の高さなのか、予定人員を大幅に上回る40名の方の参加となり自分も驚きました。
今回も前回の「冬の集い」と同じくランチタイムに開催しました。
来場された方にはウエルカムドリンクとして、低アルコール純米酒「萩の白露」を提供してお待ち頂きました。
12時には佐浦社長が開催の挨拶。そして、すぐに斎藤緑さんのショートセミナー開始です。斎藤緑さんのショートセミナーは自分も拝聴することができました。
緑さんのお話は「自分は、日本酒が大好き!」というお話から始まりました。
最近は、一年中いろいろな野菜がどこでも手にはいるようになり、「旬」がわかりにくくなりました。その理由は、主に二点あって、ひとつは栽培技術の発達。そして、もうひとつは輸送手段が発達したので、どこでも先取りして旬のモノが楽しめるようになりました。(今回の料理で最初に食べる前菜にもタケノコがありましたが、九州から届いた「先取り」のモノでした。みやぎのタケノコの旬は5月です)
だから、店頭では「産地」を見て「旬」の先取りを楽しんだり、また時がたち地元のモノが手に入るようになったら、改めてしっかりと楽しんでください、とのことでした。
そして、春の食材の代表的な「ふきのとう」「たらの芽」などの山菜は、持ち味である「ほろ苦さ」が、冬の間は眠っていた人間の細胞を活性化させてくれたり老廃物を排出させて新陳代謝をアップさせたりする働きがあるそうです。また、「みやぎ」の春を告げてくれる代表格の野菜の「菜花類」も「つぼみ菜」「春立ち菜花」「雪菜の菜花」など、いくつか種類があることを知りました。これらの特徴は、厳しい冬の寒さに耐え、茎にはしっかりと甘味をもっているということ。
斎藤緑さんのセミナーから「春の野菜達は素材の持つ苦味や香りなどすべてが『大地の生命力』が集まった恵みである」ということを知りました(香りは、アロマテラピ?の効果もあるそうです)。
春先にこうしたものが食べたくなるのは、誰もが自然に身体が欲するのだと納得しちゃいました(これらの旬の食材を食べる時には、必ずといってほどお酒がついてまわりますが・・・。自分の中では、お酒がないと完成しない組合せです)
30分位のセミナーは「あっ!」という間に終わり、いよいよ主役となる春野菜の登場、料理の実食です。
最初の一品は、
「春野菜とホタルイカのパリ風庭園サラダ 梅酒のヴィネグレットソース」
春らしく新玉葱やホタルイカなど、「春」が詰まったサラダです。セミナーで話のあった「菜の花(宮城県産)」もあり、みやぎの春を味わえた一品です。
なるべく素材の味をそのままに味わうことを考えたプレートは、彩りも美しく「春」らしい、この日の一番人気でした。
「梅酒」のヴィネグレット・ソースは、昨年の新商品でご好評を頂いた「浦霞の梅酒」を使用しています(この日のためにとっておきました。大変申し訳ありませんが、弊社小売部でもすでに完売してしまいました・・・。今年は初夏の販売を予定しています)
「春野菜とホタルイカのパリ風庭園サラダ」の食事を食べ終えて一段落した頃、セミナーとの区切りをつけることもあり、ここで特別な乾杯酒を用意しました。乾杯酒は、この時期に詰める「斗びん囲い大吟醸 浦霞」の生酒です。「斗びん囲い大吟醸 浦霞」は、限定200本程度しか流通しないとても稀少なお酒ですが、このお酒を一切火入れせずに瓶詰めした生酒を提供させて頂きました。まさに「旬」のお酒で、この日限りの限定酒でした。
斎藤緑さんに乾杯の音頭とって頂きました。そして、乾杯の後も料理は続きます。
「黒豚パンチェッタのペペロンチーノ ルッコラ風味」
ここでは、「ル・シエル」さんの野菜の仕入先である秋保大滝自然農園で育てたルッコラが登場!
ここからは「 純米吟醸生酒 浦霞 春酣(はるたけなわ)」を提供しました。これも春限定の生酒です。純米吟醸酒らしい米の旨味と果実のような香り、生酒のフレッシュな味わいがお楽しみいただけます。名前もこれからの季節にぴったりです!
「桜鯛のポワレ」
「春野菜とホタルイカのパリ風庭園サラダ」に続いて人気が高かったのが「桜鯛のポワレ」。高級魚としても知られる桜鯛を使いました。炒められたホワイト・アスパラガス(宮城産)とグリーン・アスパラガスが添えられていて、さらにその上にはチーズチップがのせてありました。
宮城県産のホワイト・アスパラガスは、注目されている食材です。自分も缶詰でみることはあっても、自然のものは見たことがありません。ホワイト・アスパラガスを食べてみると、その食感の良さと甘さが美味しい。少し苦味があるかと思いましたが、それは感じられませんでした。
ヨーロッパでは春を告げる食材として知られているようです。ここ宮城でも春先まで楽しめる、まだ、あまり知られていないお奨めの食材です。
桜鯛のソースは2種類あり、ふたつのアスパラガスを裏ごししたものがそれぞれ桜鯛の横にきれいに彩られています。ふたつのソースは、対照的でグリーン・アスパラガスのソースは青々しい感じがわかる味と香りも「らしい」美味しさがあり、ホワイト・アスパラガスのソースは素材の甘さが光る美味しさでどちらも甲乙つけがたい味わいでした。
春先にもっとも脂ののる桜鯛とふたつのソースの食べ合わせは、まさに絶品でした。これらの旬の素材の持ち味が活かされた料理と生酒のフレッシュな味わいは、とてもマッチしていた組合せでした。
個人的に特別に好きになってしまったのが、チーズチップでした。パリッとした食感と、パルミジャーノレッジャーノチーズのコクとゴマの芳ばしさは「純米吟醸生酒浦霞 春酣」にもマッチしていて、これでもお酒がクイクイいってしまう・・・。そんな感じで抜群の相性でした。チーズと胡麻の組合せも初めの体験で、その美味しさに感動しました(こっそりと作り方を教えて頂いたのでやってみたいと思います)。
「仙台黒毛和牛のグリエ 山葵のソース ほろ苦い山菜の天麩羅添え」
仙台黒毛和牛の肉質の柔らかいこと。絶品です!これに薬莱山の自然の綺麗な水で育った山葵を添えて頂きました。山葵がポイントでした。「ピリ」とくるのですが、その中に不思議と「甘さ」が立ちました。とても気持ちの良いアクセントになり肉の美味しさをいっそう感じることができました。
ここに登場したのが「 山田錦純米大吟醸浦霞 古酒」。3年間低温で貯蔵され、華やかな香りと米の旨味がほど良く熟成し、繊細で落ち着いた味わいの純米大吟醸の古酒です。
この日一番の人気となったお酒でした。
最後は、デザート。デザートは、「ルシエル」さんのベジタブル・スイーツでした!
「新ごぼうのガトーショコラ ほうれん草とホワイトチョコレートソース」
ゴボウとガトーショコラ?ほうれん草とホワイトチョコのソース?どんな味なんだろう!と思いましたが、とても美味しかったです。最後まで野菜にこだわった「ル・シエル」さんのメニューに感激しました。
この日は、野菜ソムリエである斎藤緑さんのショート・セミナーの企画が皆さんの関心も寄せたのか7割くらいの方が女性でした。アンケートへの協力も最後まで真剣に、たくさん書いていただきました。その一部をご紹介します!!
「非常に"お得感"がありました。食とお酒の楽しみ方の幅が広がるステキな企画でした」
「今まで飲んだ日本酒の中で「こんなおいしい日本酒があるのかしら?!」と思うくらいの感動で飲み過ぎてしまいました。野菜もおいしくて幸せな気分になれました。次回も楽しみにしております!」
「桜鯛がおいしかったのですが、ホワイトアスパラのソースに感激しました。レシピが頂けたらうれしい。『春酣』は、まろやかでおいしく頂きました」
「旬の野菜をいかに美味しく頂くかとても参考になりました。旬の野菜を食べることによって、季節感がより感じられることがわかり、とても楽しい時間でした」
「人は水によって生かされ、酒によって癒やされる。野菜も水によって生かされ酒に出逢ってドレスアップするのかも・・・。野菜や酒を通して春と出会えた事、感謝です」
他にもご紹介仕切れないくらい、本当にたくさんのコメントを頂きました。ありがとうございます。参加者の皆さんと一緒に食事をして頂いた斎藤緑さんにも感想を聞いてみました。
「どうでしたか?」
「セミナーが終わってからは、普通に飲んで食べて楽しんじゃいました!美味しかった!!」
いいんです!大変嬉しいコメント、ありがとうございました!!
皆さん、帰る頃の雰囲気はとても楽しそうでひと安心。今回は、改めて旬の食材の魅力を感じることができたイベントでした。そして、ますます「みやぎ」が大好きになったトミヤでした。また、次回を楽しみにしてください。それでは。