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東日本大震災の被害について

東日本大震災の被害について

2011年3月11日に発生した東日本大震災に際しましては、暖かい励ましやご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。この度の大震災での弊社の被害と復旧経過についてお知らせ致します。

本社蔵

本社蔵の位置する塩竈市では震度6強の強い揺れ、また敷地内には津波による浸水もありましたが、役員・社員とも全員無事でした。土蔵の仕込蔵等の建物の外壁が崩落するなど一部損壊、水を被った機械・機具類の故障、約3万本のお酒が破損・被災いたしました。酒造りについては吟醸造りの最盛期でしたが継続を断念し、建物の修繕、機械・設備の修理または入れ替えを進め、2011年6月1日より貯蔵酒の瓶詰め業務を再開、商品出荷を開始いたしました。
2011年9月、被災により劣化した仕込みタンクの入れ替えが終了した「大正蔵」において、酒造りを開始。震災による被害が大きかった土蔵造りの「享保蔵」でも建物の修繕とともに仕込みタンクの入れ替え作業を行い、11月末よりお酒の仕込作業を開始。2011年(平成23年)の酒造期につきましては例年に比べ遅れはあるものの仕込み作業を継続することができました。修復に時間がかかっていた「享保蔵」外壁の補修工事も同年12月中旬に終了、以前のような酒蔵らしい風景を取り戻すことができました。
しかしながら貯蔵および瓶詰め設備・建物については応急的な修繕に留めざるを得なかったため不具合の発生や劣化が進行してしまったこともあり、現在、数年に亘る本格的なリニューアル事業を計画しています。

矢本蔵

東松島市内にある矢本蔵の被害は比較的軽微でありましたため、2011年4月7日には瓶詰め作業を再開しましたが、当日深夜に発生した震災後の最大余震(M7.2)により、再び業務の中断を余儀なくされました。その後ライフラインの回復とともに再び点検・調整を行い、同年4月14日より再稼働いたしました。また、4月19日には震災後初めてとなる洗米作業を開始し、酒造りにつきましても再開いたしました。


私たちは創業以来290年以上にわたって、地域に育まれ、地域とともに歩んで参りました。
そこで、地域全体の復興を願い、2011年4月より、浦霞を1本お買い上げいただくごとに当社の売上の中から売上の一部を地元宮城県や地域の復興のために寄付させて頂く「浦霞発、日本酒のチカラ」プロジェクトを立ち上げ、活動しております。
地元自治体や各種支援団体へのヒアリングを行いながら支援を行って参りましたが、必要物資等の支援の需要も一段落したため、売上の一部の積み立ては2020年3月末をもって終了とし、これまでの積立金を活用して2020年4月以降も活動を継続しております。

冷蔵貯蔵庫

積み重ねた製品が崩れ、手の施しようもない状態でした。

2011年3月14日撮影

仕込みタンク

こぼれ出たもろみ。仕込みタンクは被災により劣化が進み、新しいタンクに総入れ替えました。

2011年3月22日撮影